UNIVERSAL MUSEUM


触打揺拡

- みんなの音具が鳴る、みんなが音具に成るために-

 

 

 

この世界はいろんな物でできている

万物が発する音の波動が僕たちを優しく包み込む

いや、僕たちの発する音の波動が豊かな世界を創り出す

 

僕たちは未知なる道を歩む

それぞれの一歩が重なり響き合い、ライブ演奏が始まる

さまざまな行き方があれば、さまざまな生き方がある

 

触打揺拡

触って打つ、揺らして拡げる

 

僕たちは手を動かし、音を紡ぐ

僕たちは肌を研き、音をとらえる

大人しい(音無しい)世界は味気ない

 

かたくてやわらかい、ちいさくておおきい

かるくておもい、つめたくてあたたかい

僕たちの発する音の波動が新たな世界を切り開く

 

手を伸ばせ、身体を活かせ

春夏秋冬には目に見えない四季の音色がある

耳をふさげば、聞こえない音楽がきこえる

 

たたく・ぶつける・こする・ころがす

さやさや・じりじり・ふわふわ・ちらちら

 

つよくよわく、たかくひくく

つるつる・ごつごつ、ざらざら・すべすべ

 

この世界はいろんな者でできている

僕の音、君の音はどんな手触りだろうか

非接触社会から触発は生まれない

 

この世界の感触を取り戻すために、僕たちの身体を音具にしよう

今、ここから触打揺拡の氣が地に満ち、天を貫く

 

 

 (2021 年 11 月 13 日、国立民族学博物館 広瀬浩二郎)

「触文化」を提唱する全盲の文化人類学者。

自称「座頭市流フィールドワーカー」または「琵琶を持たない琵琶法師」。

1967年東京都生まれ。13歳の時に失明。

筑波大学附属盲学校から京都大学に進学。

2000年、同大学院にて文学博士号を取得。専門は日本宗教史、触文化論。

「ユニバーサル・ミュージアム」(誰もが楽しめる博物館)の実践的研究に取り組み、“触”をテーマとする各種イベントを全国で企画・実施している。

最新刊『世界はさわらないとわからない:「ユニバーサル・ミュージアム」とは何か』(平凡社)など著書多数。  


ユニバーサル・ミュージアム ― さわる! “触”の大博覧会 直方巡回展2024

【開催期間】:2024年7月6日(土)~9月16日(月・祝)

【時間】:9:30~17:30(入館は17:00まで)

【会場】:直方谷尾美術館

 

2021年秋に大阪・国立民族学博物館で開催された特別展「ユニバーサル・ミュージアム―さわる!“触”の大博覧会」の2回目の巡回展を九州初・直方で開催します。本展では、展覧会に展示されるすべての作品に手で触れて鑑賞していただくとともに、展示室内を「真っ暗で何も見えない部屋」、「暗いけれど少し見える部屋」、「明るい部屋」とわけて展示することで、目で見る感覚にいかに頼っているかを実際に体験していただけます。陶器や木、紙などさまざまな素材の作品群に来館者が実際に触れて、視覚以外の感覚に集中することで見るだけの鑑賞にとどまらない機会を提供し、「さわる」ことの無限の可能性を発信していきます。

 

https://yumenity.com/nogata-tanio-art-museum/


触の祭典「ユニバーサル・ミュージアム さわる!めぐる物語」

 

【会期】2023年10月7日(土)- 12月17日(日)

【会場】〈第1会場〉ボーダレス・アートミュージアムNO-MA

                〈第2会場〉まちや倶楽部

【開館時間】11:00 ー 17:00

【休館日】月曜日(祝日の場合は翌平日)

【観覧料】一般600 円[550 円]/高大生550 円[500 円]/一館チケット300円

【出展作家】芦屋大学(制作協力)/伊藤喜彦/大塚オーミ陶業株式会社/片山博詞/加藤可奈衛/株式会社三木製作所/北川太郎/桑田知明/島田清徳/高見直宏/戸坂明日香/冨長敦也/日本点字図書館(資料提供)/笛吹きボトルプロジェクト/堀江武史/宮本ルリ子/守屋誠太郎/米田文/若林孝典 わらべ館(協力)

/渡辺泰幸/わたる(石川智弥+古屋祥子)

 

【音にさわる演奏会】

本展の出展者、渡辺泰幸氏の作品を打楽器奏者・即興演奏家である永田砂知子氏が演奏するコラボレーション企画です。演奏会後には来場者が参加できるワークショップを実施します。

【出演】永田砂知子(打楽器奏者)

【解説】渡辺泰幸(造形作家)

【日時】11月4日(土)14:00~16:00

【場所】酒游舘(滋賀県近江八幡市仲屋町中6)

【参加費】無料

【定員】30名要申込

 

【自分だけの鈴をつくろう】

本展の出展者、渡辺泰幸氏の作品である土鈴に参加者が自由に絵を描いたり、装飾ができるワークショップです。10月、11月に酒游舘で開催されるスワイバザールに出店。11月4日に開催する「音にさわる演奏会」でも同時開催します。

【日時】10月15日(日)・11月4日(土)・11月19日(日)すべて10:00~15:00

【場所】酒游舘(滋賀県近江八幡市仲屋町中6)

【参加費】500円

【定員】先着20名(各回)

 

【見どころ】

2021年、大阪の国立民族学博物館で開催された、「ユニバーサル・ミュージアムーさわる!“触”の大博覧会」は、ものとの対話や人と人とのコミュニケーション(触れ合い)など、「さわる」ことの多面的な価値を示す画期的な展覧会でした。そして、この秋、大きな反響を呼んだ「ユニバーサル・ミュージアム」展を、そのコンセプトを引き継ぎ、NO-MAとまちや倶楽部の2つの会場で開催します。

本展の特徴は、彫刻や絵画、歴史資料など、会場内にあるすべての作品をさわって体験することです。「さわる」といってもその方法はさまざま。寝転がったり、覆われたりするなど全身を使うこともあれば、音を振動で感じ取るものもあります。

視覚に拘らない鑑賞を提示する本展は、いわゆる障害者対応・弱者支援という枠を超えて従来の展示の在りようを問い直します。会場に訪れるすべての人たちの「手」で新たな物語を紡ぎ連鎖していく展覧会といえるでしょう。「さわる」ことから広がる可能性をお楽しみください。

 

【広瀬浩二郎さん(本展監修者)のメッセージ】

「生きることが光となる」。ここでいう「光」とは可視光のみではない。人間が肉眼でとらえることができるのは、「光」の一部である。

「さわることで光がわかる」。僕たちは身体に分布する「触角」(センサー)を駆使して、「光」にアプローチしなければならない。そのためのキーワードが「めぐる」である。物にさわると、全身をかけめぐる感動が得られる。自らの身体を動かし、手を伸ばせば、他者、そして新たな自己にめぐりあうことができる。展示会場をゆっくりめぐり、思考をめぐらす。ぐるっと体と頭がひとめぐりして、また元の場所(自分)に戻ってくる。原点に立ち返ったあなたは、きっと今まで以上に「光」輝いているだろう。

ボーダレスとは、あちらとこちらを隔てる垣根がないこと。見えるもの・見えないものを包み込む「光」が、僕たちの身体から放出される。不可視の「光」を補足する想像力・洞察力を磨くために、僕たちはもっと自他の内面(物語)にさわらなければならない。

 「Glow Is Growing」。世界中の垣根を取っ払い、万人が「光」を共有するユニバーサル・ミュージアムの挑戦が今、ここから始まる!

触の祭典「ユニバーサル・ミュージアム さわる!めぐる物語」特別インタビューなぜ「さわる」ことがユニバーサルなのか ボーダレス・アートミュージアムNO-MA


“みかた”の多い美術館展 さわる知る 読む聞くあそぶ はなしあう 「うーん」と悩む 自分でつくる!

 

【会期】2023年10月7日(土)〜11月19日(日)

【休館日】毎週月曜日(ただし祝日の場合には開館し、翌日火曜日休館)

【開館時間】9:30-17:00(入場は16:30まで)

【会場】滋賀県立美術館 展示室3

【観覧料】一般 950円(800円)高校生・大学生 600円(500円)小学生・中学生 400円(300円)

 【主催】滋賀県立美術館

【出品作家】今井祝雄、鵜飼結⼀朗、岡本⾼幸、ワシリー・カンディンスキー、神⼭清⼦、澤⽥真⼀、⽥代雄⼀、⽥中敦⼦、塔本シスコ、藤岡祐機、前川紘⼠、松井利夫、百瀬⽂、⼭⼝晃、若林孝典、渡辺泰幸 ほか

【企画】山田 創(滋賀県立美術館 学芸員)

 

【見どころ】

✽滋賀県立美術館のコレクションを中心に、「見る」だけではない、様々な方法で楽しむ展覧会

✽普段はあまり美術館に来ない方々(小さな子ども連れ、障害のある方、県内に住む外国ルーツの方など)に提案してもらった理想の“みかた”を実現

✽2021年に国立民族学博物館で開催され、好評を博した「ユニバーサル・ミュージアム展」の出品作をはじめ、さわることのできる作品を展示

✽自分で手を動かして「つくる」コーナーを展示室内に展開


「ユニバーサル・ミュージアムーさわる!“触”の大博覧会」岡山巡回展2023

 

【会 期】2023年4月1日(土)~5月7日(日) ※月曜日休館

【開催時間】10:00~17:00 (最終入場は16:00)

【会 場】KURUN HALL (クルンホール)・KURUNラウンジ

【入場料】当日一般(高校生以上) 700円 

【主 催】OHK岡山放送

【共 催】国立民族学博物館

 

【開催趣旨】

2021年秋に国立民族学博物館で開催された、特別展「ユニバーサル・ミュージアムーさわる!”触”の大博覧会」の初の巡回展を岡山で開催するものです。来場者が多様な作品群に実際に触れ、触覚(視覚以外の感覚)に集中することで、感覚の多様性に気づきを与えていきます。

視覚優位・視覚偏重の従来の展示のあり方を問い直した、ユニバーサル(普遍的)な展示は、単なる障害者対応・弱者支援という枠を超えて国際的にも注目されており、展覧会を通して「さわる」ことの無限の可能性を発信していきます。なお、本展はG7倉敷労働雇用大臣会合応援事業です。 

 

【展示の特徴】【触りどころ】

 ~25作家、約170点もの作品が集合!『3つのセクション』の”さわる”世界~

OHK岡山放送オフィス内の特設ミュージアムスペースに、25作家、約170点のさわれるアート作品が集結。

「なぜさわるのか、どうさわるのか」「見ないでさわる」「見てさわる」の3つのテーマのもと、さまざまな素材と手法を用いて、さわることの無限の可能性を探ります。

・セクション1「試触コーナー ――なぜさわるのか、どうさわるのか」

・セクション2「見ないでさわる ――無視覚流鑑賞の気づき」

・セクション3「見てさわる --体感型触角鑑賞の築き」

 

【監 修】 広瀬浩二郎(国立民族学博物館 准教授)

「触文化」を提唱する全盲の文化人類学者。自称「座頭市流フィールドワーカー」または「琵琶を持たない琵琶法師」。

1967年東京都生まれ。13歳の時に失明。筑波大学附属盲学校から京都大学に進学。

2000年、同大学院にて文学博士号を取得。専門は日本宗教史、触文化論。

「ユニバーサル・ミュージアム」(誰もが楽しめる博物館)の実践的研究に取り組み、“触”をテーマとする各種イベントを全国で企画・実施している。最新刊『世界はさわらないとわからない:「ユニバーサル・ミュージアム」とは何か』(平凡社)など著書多数。 

【手話付き】音にふれて楽しむ 中塚アナが取材 ”触”の大博覧会 ユニバーサル・ミュージアム【岡山】  OHK公式チャンネル


ユニバーサル・ミュージアム ―― さわる!“触”の大博覧会

 

【会場】 国立民族学博物館 特別展示館

【会期】2021 年 9 月 2 日 (木) 〜 11 月 30 日(火)

【開館時間】10:00~17:00(入館 は 16:30 まで)

【休館日】水曜日(ただし、11月3日は開館、翌4日は休館)

 

さわって体感できるアート作品が大集合!「歴史にさわる」「風景にさわる」「音にさわる」などのテーマの下、さまざまな素材と手法を用いて、“触”の可能性を探る大博覧会。コロナ禍を経験した人類は、「さわらない・さわれない・さわらせない」日常が人間本来のコミュニケーション(触れ合い)を破壊することを知った。非接触社会は、豊かな触感を持つ文化を育てることができない。展示場に足を運び、手を動かしてみよう。

ユニバーサル・ミュージアムは単なる障害者対応、弱者支援ではない。本特別展に集うすべての来館者の手から、接触と触発の連鎖が広がる!

 

【公開公演】身体で聴く『土の音』――触れて打つ、揺らして拡げる」

【日時】11月13日(土)13:30~15:15

【解説】渡辺泰幸(造形作家)【出演】永田砂知子(打楽器奏者)

【司会】広瀬浩二郎(国立民族学博物館准教授)

【会場】国立民族学博物館みんぱくインテリジェントホール(講堂)

 

特別展関連ワークショップ:「音にさわる――地球の鳴らし方」

【日時】11月14日(日)

【会場】国立民族学博物館みんぱくインテリジェントホール

【講師】渡辺泰幸(造形作家)

       永田砂知子(打楽器奏者)

                広瀬浩二郎(国立民族学博物館准教授

特別展「ユニバーサル・ミュージアム ―― さわる!“触”の大博覧会」紹介映像国立民族学博物館 (NATIONAL MUSEUM OF ETHNOLOGY, JAPAN)

みんぱく研究公演「身体で聴く『土の音』―― 触れて打つ、揺らして拡げる」国立民族学博物館 (NATIONAL MUSEUM OF ETHNOLOGY, JAPAN)